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アメリカの教員の講義コマ数

アメリカの大学教員の Teaching Load は「統計学+ε: 米国留学・研究生活」によると、
「アメリカの大学は、
・PhDプログラムを持つ研究大学、
・Mastersプログラムまでを持つ大学、
・学部教育に特化した大学
という感じにランクが分かれており、
・研究大学では毎期2コース、
・それ以下の大学では3~4コースを教える
というのが標準になっているようだ。」
典型的には、
・1コース=90分講義を週2回=3hours/week
とhourに換算できます。

Drexel University (世界ランク402-501=千葉大ぐらい)には、
twelve-hour load ルールというのがあり、
講義時間は12時間を最大として、研究グラントをとるなどすれば、
講義数を減らせる仕組みになっているようです。
SUNYにも同じ12-credit hours ルールがあり、外部グラントで給与を支払うなどすれば
12hours/week = 4 courses から、半分の 2 course にまで減らせると明記されてます。

上にも書いたように、デフォルトで 2 course なのが、研究大学ですから、
全てつじつまが合っています。

日本の高校の先生が、週12~20余時間(15~18時間前後が普通)らしいので、
大学では指導要領が無いことなどを考えると、
12時間担当したらそれだけで手いっぱいで、ほぼ研究はできない気がします。

週12時間フルに講義を担当している教授は、
世界ランク303-401位クラス(=岡山大、金沢大レベル)でもう既に見られます。

世界ランク200位以上だと、週2courses(=6hours)より多く担当する教授がいる
学科の例は、「日本以外」では今のところ見つけられていません。
欧米ではこのルールは厳格に守られている印象があります。
ただし、もちろん2coursesよりずっと少ない例はあります。
OxfordとかHarvardとか、明らかに授業を全然やってない教授がいる気がします、、。

日本の大学のティーチング義務が世界のルールからはみ出ているのか、
本来ランキングに入るべきでない日本の大学が入っているか、
どちらかが起こっている気がします。
担当講義が多いと、誰かが辞めて新しい人を採用するときに、
講義を引き継いで担当できる分野の人を採用せざるを得なくなり、
旧帝なのにこんな人を採用して良いのか、という人事が発生する原因となってしまいます。
悪循環を避けるためにも、教育義務もグローバルスタンダードに
則ったものにしていただきたいと思います。

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テーマ : 研究生活(博士)
ジャンル : 学校・教育

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47連敗

Author:47連敗
海外も視野に入れてポスドクまたは助教の職を探していたピペドだったが、最近特任助教となった。

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